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生命保険は、そもそも必要か？
　生命保険についての著述。生命保険選びは会社選びから。そして自分に必要なものだけにする。必要のない保険はきっぱりやめるべき。付き合いや親戚関係の勧めで入るべきではない、等々。 　述べられていることは当たり前のことだけで、なかには矛盾している説明も少なくありません。図表にもほとんど工夫がないのでわかりにくいです。書かれてからの年月もたっていて、状況が変わっている可能性もあるので、これを読む時間があるなら契約書の約款をじっくりと眺めたほうが良いと思います。 　生命保険について本で調べようと考えている方にとって、必要な情報はほとんどないと思います。生命保険については『保険クリニック裏病棟』というサイトがお薦めです。これを見れば、どの生命保険にするかというよりも、生命保険そのものがほとんどのケースで必要ないことがわかります。
日本の生保業界への痛烈な批判の書。
保険の仕組みの解説と同時に漢字系生保会社（日本の生保）が営利優先で顧客は二の次にしか考えていないということを繰り返します。この本を読んだ人は日本の生保が信じられなくなるのでしょうか。それは、「あとがき」に顕著に現れています。構造的に日本の生保が腐っているのかもしれないし、著者（大手生保に長年勤めていたらしい）が在職中にかなりつらい思いをしていたかわかりませんが、行間に怒りと情熱を感じます。それだけ数字に裏付けられた明確な批判をしているので、完成度は高いと思います。勉強になりました。
無意味な保険に入らないために
払い込み期間が過ぎると保障が極端に薄くなり、特約も消滅するというよくある定期付き終身保険の欠陥（加入者だまし？）や、保険の見直し（または保険総合口座、保険統一など）と称してより不利な内容へ転換させられる手法、更新するたびに保険料がどんどん上がる仕組みになっている更新型保険、結局自分のお金にすぎないファンド又は祝い金を売りにする生存給付金保険、紛らわしいが実は保険料支払い満了までは死亡保障がない積み立て終身保険、親心につけ込んだ意味のないこども保険、などなど、巷に溢れる多様な保険商品の問題点を詳しく解説しています。保険は進化するなんて大ウソ。保険業も商売（実はボロ儲け）であるという当たり前のことに気づく必要があります。

結局、一生涯をカバーする「基礎保障保険（終身保険）」に、目的をはっきりさせた「単体の保険（掛け捨て保険）」を必要時に必要なだけ別々に上乗せするというのが最も無駄のない保険の入り方のようです。

こらからはアカウント保険
今までの保険タイプで一番多いのが、定期付き終身保険。このタイプの保険の欠点は、定期部分の期限より１日でも遅く亡くなった場合の死亡保険が少なくなる事。養老保険も低金利の今貯蓄性はなくなった。
ライフステージにおいて欲しい保証も変わるが今まではセット保険になっている為、いらない保証がついている。といって複数の保険会社と契約すると管理が大変。終身保険には解約返戻金があるので貯蓄性があるといって勧められた人も多いと思うが、低金利のいまその貯蓄性もうすれ、それを元に保険を乗り変えると、ランクが下がったりする。よって今の時代、安い保険料で保証を買う定期保険を使い、節約したお金を自分で貯蓄し、後に終身保険にするのがよいとなるが、保証が不足したり、貯蓄がうまくできなかったりとする。
そこで登場したのがアカウント保険。これは、保険料の中から保険とアカウント（貯蓄）を別々に積みたて、ライフプランに応じて、必要な保証をつけたり、アカウントに回したりとできる商品。このアカウントは出し入れ自由。
アカウントを貯めておき、後に終身保険で８０歳まで保証を買うといった事もできる。アカウントを教育費として引き出す事も可。
保険会社が倒産した時の保証がどうなるかまたアカウントの部分は保証されかは疑問の残るところである。契約する前にソルベージンマージン比率などをしらべてから契約するべきであろう。
アカウント保険の提灯本に過ぎない
　生命保険の説明するような本の体裁を取っておきながら、実質はアカウント保険を盲目的に持ち上げているだけの本。
　保険会社のパンフレットを買わされたような不快感が残る。
　従来型の保険に対しては、保険料が高い・お金がたまらない・見直しが難しいなどと欠点をあげつらう一方で アカウント保険の欠点については何の記述も無い。

　さらに単品保険を自分で組み合わせる方法に対して「保険マニア」とこき下ろすなど、純粋に保険の知識を求める読者に対して失礼だとは思わなかったのだろうか。
　アカウント保険といえども（だからこそ？）適切に利用するためには深い知識が必要だというのに。

　保険をこれから必要とする読者に対し普遍的な知識を書かずに 保険会社の新しい商品を薦めるだけなら、自社の製品の欠点をいえない保険レディーや代理店と一緒である。
　執筆者のバランス感覚と責任意識の欠如を強く非難する。