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ノンフィクション

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現代プレミア (講談社MOOK) 獄中結婚 異様なラブレター―前代未聞のワイセツ事件と衝撃の真相! (ノンフィクションブックス) 私の体験的ノンフィクション術 (集英社新書) 3歳で、ぼくは路上に捨てられた ミッドナイト・エクスプレス (沢木耕太郎ノンフィクション8) セックスボランティア (新潮文庫) 死刑囚ピーウィーの告白―猟奇殺人犯が語る究極の真実 (扶桑社ノンフィクション) 体験告白・性の秘話 5〔サンスポ・性ノンフィクション大賞〕 (河出i文庫 ) 日本タブー事件史3 (別冊宝島 1525 ノンフィクション) 新潟少女監禁事件 密室の3364日 (朝日文庫)
現代プレミア (講談社MOOK.. 獄中結婚 異様なラブレター―前.. 私の体験的ノンフィクション術 .. 3歳で、ぼくは路上に捨てられた ミッドナイト・エクスプレス (.. セックスボランティア (新潮文.. 死刑囚ピーウィーの告白―猟奇殺.. 体験告白・性の秘話 5〔サンス.. 日本タブー事件史3 (別冊宝島.. 新潟少女監禁事件 密室の336..


現代プレミア (講談社MOOK)

[ ムック ]
現代プレミア (講談社MOOK)

・佐藤 優
【講談社】
発売日: 2009-05-16
参考価格: 1,200 円(税込)
販売価格: 1,200 円(税込)
 Amazonポイント: 12 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 950円〜
現代プレミア (講談社MOOK)
佐藤 優
カスタマー平均評価:  3.5
現代プレミア『ノンフィクションの逆襲がここから始まる』を読んで
 最近のこの国の新聞ジャーナリズムの偏向にはいささか飽き飽きしている。新聞紙面に載せられた報道内容そのものが、本当に読者が知りたいこと、あるいは知るべきことではなくて、編集局で新聞社の経営上の判断を加味して適当に取捨選択されたものになっているのではないかと思われる記事が多いように思われる。すなわち、新聞社の経営上の利害に基づいて選択された記事を読者は好むと好まざるとに拘わらず読まされていると感じることがしばしばある。  例えばその新聞の大手広告主に関して不利なニュースがあるとすれば、そのニュースはまず広告主に知らされ、広告主がそれを報道されては困ると言えば、その記事は新聞紙面に載ることはまず無いのではないか、つまり新聞の経営上の得失が報道内容や報道姿勢にいろいろな形で反映しているように感じることが多い。  こんな新聞を読んでいては世の中で本当に起こっていることはまず分からないし、このような信頼性に疑問のある記事の多い新聞を読んでもあまり意味がない。  むしろ自らの判断力を研ぎ澄まし、真実を見出すための分析力を身につけるためには、調査に手間と時間をかけて書き上げたノンフィクションを読むことが大いに役立つと思われる。  『現代プレミア』第一部「ノンフィクションと教養」に紹介されたノンフィクションの名作(10人x100冊)はすべてと言わないまでも、非常に知的好奇心を刺激し、情報力、判断力、分析力を磨き上げるのに資する名著を多く含んでおり、その詳細を知るためにだけでも、この冊子を手に取ることは有意義と思う。
本当は冬の時代ではない
数誌の雑誌が休刊したので、ノンフィクション冬の時代と言われているらしい。 しかし雑誌が休刊する一方で、政治や時事問題を扱ったブログは盛況といっていい。 人々は急展開する世界情勢や経済情勢を前にして、自分や家族の生活を本気で心配し、今までのような余裕抜きの関心を時事問題に抱き始めている。確度の低いブログや掲示板の情報が受けるのは、そこにタブーが少ないからだ。 本書のなかで花田紀凱が、新聞の創価学会タブーについて簡潔に説明している。いわゆる賃刷は毎日だけでなく、読売、産経もやっている。また創価学会は、朝日を含めて広告面の大スポンサーなのだ。これでは批判記事は書けない。 佐藤優と副島隆彦の対談では、大マスコミによる一種の情報遮断について論じられている。私もアメリカや中国政府と日本の雑誌や新聞は昔から癒着していると思う。佐藤の、検察とアメリカの不可解な関係についての指摘も興味深い。実際、ネット情報によると、検察はCIAと月に何回か情報交換しているらしい。(またネットジャーナリストの中には中国などからカネを貰っているとしか思えぬ者もいる)。 付記;35ページにミアシャイマーの本について「米国内部で反ユダヤ主義が台頭していることがよくわかる」とあるが、反ユダヤ主義ではなく、イスラエルロビーについて当然過ぎるほど当然の率直な反応がようやく米国で出てきたのだと思う。
ふむ
佐藤氏のネ?ムに魅かれ、購入。 ノンフィク中心で、教養についてはほとんど語られていない。 読むべき本、おすすめ本が多数挙げられている。 『月刊 現代』休刊するも、秋にまた動きがあるようだ。 雑誌にしても、テレビ番組にしても、所詮、同じ局・出版社内にあり、このたびの雑誌ジャーナリズムの「危機」とやらに至って、多方面で「宣伝」の恩恵にあずかれたゆえ、「がんばります!」の状況を作り出した。 看板付け替えは便利ですね。

獄中結婚 異様なラブレター―前代未聞のワイセツ事件と衝撃の真相! (ノンフィクションブックス)

[ 単行本 ]
獄中結婚 異様なラブレター―前代未聞のワイセツ事件と衝撃の真相! (ノンフィクションブックス)

・石原 伸司
【恒友出版】
発売日: 2002-01
参考価格: 1,470 円(税込)
販売価格: 1,470 円(税込)
 Amazonポイント: 14 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 379円〜
獄中結婚 異様なラブレター―前代未聞のワイセツ事件と衝撃の真相! (ノンフィクションブックス)
石原 伸司
カスタマー平均評価:  4.5
はちゃめちゃだー
おもしろびっくりな本だー。。。自分とは別世界でありながら、作者にほれたり なんか女性の気持ちもわかったりしちゃって、とにかく一気に読みほした とにかくすごいよ。刑務所に入っている心理についてもちょっと想像できる。 今までにないタッチで書かれた本です。 途中で吐き気を催す人もいるかもしれないけど、 そんな心配ないって人には、とってもお勧めです
幸せに
帯にかかれていた「異様なラブレター」と言うのに
興味があり読んでみました。

女性側からの立場で読みましたが痛々しいというか
なんというか・・・えっ?何をしたって??
って感じで同じところを何度も読み返して
しまいました。
極悪非道というか信じられないような事件でした。

タイトルがタイトルだけに「泣ける本」とは

思っていませんでしたが、だんだん女性の気持ちに
なり男性を愛するけなげな気持ちや
獄中同士の手紙のやりとりなどの部分でほろっっと
してしまいました。

ただし・・・かなりリアルです
まさに奇譚
獄中で知り合った著者の妻となる女性の3年余りの異様な生活が本人の手紙によって語られてゆく。この手紙が、恐ろしくリアルに綴られており、タイトルの通り異様な世界を垣間見ることになる。又、著者の筆致も、妙な迫力があり、いつのまにか感情移入をしてしまっていた。

少しづつ手紙によって秘密が明かされてゆくに従い、呆然としたり、よくこんなことが・・・という思いがこみ上げてくる。
人間とは何と脆いものであろうか。読み終えての感想である。


私の体験的ノンフィクション術 (集英社新書)

[ 新書 ]
私の体験的ノンフィクション術 (集英社新書)

・佐野 真一
【集英社】
発売日: 2001-11
参考価格: 714 円(税込)
販売価格: 714 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 149円〜
私の体験的ノンフィクション術 (集英社新書)
佐野 真一
カスタマー平均評価:  4
文章を書く人への素晴らしいノウハウの宝庫
宮本常一の足を使った取材と調査の仕方に強い感銘を受けた著者が、ノンフィクション作家としてんがねんの体験から学んだ仕事の仕方について、懇切丁寧に具体的な例を挙げて書いた本書は、文章を書いて生きようと考えている人にとっての奥義書であり、著者の誠実さが漲っている点で素晴らしい手引書である。「取材の一番の基本動作は、とにかく歩くことである」と考える著者は、人間を訪ね当てて話すことから始めて問題を煮詰め、問題を明らかにし意識を研ぎ澄ませて仮説を実証していく。その具体的な例として引用する「遠いやまびこ」のケースは、この人が誠実で真摯な作家であることを証明している。統一教会の元会長が書いた本の内容をパクッて、醜い日本を美しいように摩り替えて首相になった、安倍のようなペテン政治家が支配している日本にあって、佐野真一という本当に土性骨の座った作家が健在なのは、何と素晴らしいことだと思わずにはいられなかった。カネのために雑文を書きまくっている作家が圧倒的な時代に、日本を心から愛している著者のようなまじめな作家がいることは、本当に嬉しいことだと晴れやかな気分の読後感を持てて嬉しい限りだ。
事実に謙虚であれ
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格闘するドキュメンタリーの実際
民俗学者・宮本常一氏の「歩くドキュメンタリー」に感化された著者が、ダイエーや正力、出版界を斬るドキュメンタリーの尖兵として活躍していること自体が、素晴らしいことだと思います。

数々の著作を執筆するための調査、推理などを実例として、機上で専門用語をまき散らすのではなく、著者の言う「小文字」で訴える、格闘するドキュメンタリーの実際を見せてくれます。

ただ気になったのが、本書の直前に『だれが「本」を殺すのかPART2延長戦』を読んだところ、非常に内容が重複していました。というか、そちらは講演録なので、いたしかたないのですが、連続して読むとちょっと損した気分…。もし読むとしても、こちらが先ですね。
ノンフィクションの真髄
ノンフィクション技法を解説した本は数あるけれど、これほど本質に迫ったものは読んだことがありません。
民俗学者の宮本常一氏の軌跡を調べ、人物そのものを浮き上がらせるまでの解説は抜群です。
このエネルギーはどこから?
今、最も輝いているノンフィクション作家、佐野眞一氏のノンフィクションライター入門。氏のこれまでの著作を例にして、具体的に書いてあるので生き生きとして面白い。民俗学者・宮本常一の評伝、東電OL事件、ダイエー中内帝国の内幕、巨魁と言われる謎の人物の評伝等々、その興味の湧き出る源泉をしることができる。それにしても、私と同じ年齢の団塊世代であり、どんな現場にも出向くそのエネルギーの源泉をもっと知りたいと思った。


3歳で、ぼくは路上に捨てられた

[ 単行本 ]
3歳で、ぼくは路上に捨てられた

・ティム・ゲナール
【ソフトバンククリエイティブ】
発売日: 2005-10-26
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,575 円(税込)
 Amazonポイント: 15 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 82円〜
3歳で、ぼくは路上に捨てられた ※一部大型商品を除く
ティム・ゲナール
カスタマー平均評価:  5
悲惨な内容のはずなのに
彼が幼少の時から体験した内容は信じられないくらい悲惨なのに、文章が口語体に近いせいか、軽いタッチで、「たいしたことないんだけどね?、こんなことがあったんだよね?」みたいな。それは、この本を書く時に彼には信じるものがあったせいなのでしょうか?彼は言葉足らずながらも父親を許す事ができたのに彼の母親であり、彼の父親の妻である女性は、いまだ許せずにいる。色んな事情があったんだと思います。だけどそれを悲劇的に捕らえず、現在の幸せをつかんだ著者には感服するのみです。でも、彼が体験したような悲惨な人生を一時でもあじわう若者が一人でも減るように私たちに何ができるのか、今はそれを考えるばかりです。
ねじれたブドウの木
美しい本。この本を書いた人の心が切実に真摯に伝わるいい日本語です。「誰にでも、たとえねじれていても、その人なりの、”かけがえなのなさ’がある。肝心なのはまっ直ぐかねじれているかじゃなくて、自分にはいい樹液がある、立派な実ができると信じられるかどうかだ。だから、そう信じさせてくれるいい栽培家に出会うことが大切だ。」フランスのワインやシャンパンは曲がったブドウの木の実から造られます。太陽の日差しを浴びて、丘に植わった、まるで老人の腕か節くれだった指のようなブドウの木。それはニンゲンそのものだ。こういう発想はキリスト教が浸透しているヨーロッパでは実に心に響く言葉なのではないかと思います。我々は神様に、そして教会につながるブドウの枝の先になる実なのである。問題はその実にいい果汁が詰まっていると自分を信じて生きることなんだ。 虐待された幼い子供が成人して良い環境に恵まれ、人に愛され人を愛することを知って初めて自分を取り戻し、親を許せるようになる。こういう人生の経過は大なり小なり誰にでもあることです。しかしこの著者にように激烈な体験をした人はその傷の大きさの力と治癒力で、他の人の傷も癒せるようになる。この本の力はこうした心に傷を持つ人を、深く慰め勇気づける正に心のために正しく調剤されたサプリの性能効力です。 最も深く傷つけられた者が最も優しくなれる。心の貧しいものは幸いである。天国は彼らのものである。悲しむ者は幸いである。彼らは慰めをえるであろう。聖書の言葉があなたの心に響き渡ります。
すべての人に読んでもらいたい
こんなに泣きながら本を読んだのは初めてかもしれない。。。 ティムの書き下ろした本書は、本人の語りそのまま気持ちが伝わってくる。 読んでいて、悔しいやら悲しいやらその子が追った痛みがとてもつらくどうしようもない。 しかし、ティムは強く生きていく。 最後には、ティムは過酷な運命を背負ってまでも生まれてくる宿命みたいなのを感じる。 おそらく誰しもティム同様、育った環境・生い立ちは違うものの生まれてきた意味があるのだ。 ここまで、小さい頃から心身に共に傷つけられても、いろんな事を吸収しダメなものは排除し、 意味ある人生にしていくティムの生き方は心打たれます。 悩みを抱えてる方、道に迷っている方、もちろんいろんな方に読んでもらいたい1冊です。
生きるのが辛い人に
人生は人の数だけあるもので、本人には選べない環境や状況を「運命」とあきらめ、生きる希望を失くす人も多いと思う。 人にはそれぞれの辛い状況があるので、この本を読んでも「自分の苦しみとは種類が違う」ということはあるでしょうが、それでも著者の人生を思うとき「もうちょっ頑張ってみようか」という気持ちになれるのではないでしょうか・・・ 著者の現在にとても救われ、感心させられます。
真実の愛にたどりつくまで
題名にひかれて読んでみました。子供の頃に受けた壮絶な虐待から始まり、重すぎるテーマで途中で読みたくなくなるかも、と思っていたのに反し、意外にも著者の性格やものの捕えかたからくるのか、カラッと書かれているのです。人生とは、真実の愛とは?と誰もが人生の途上で問いかける事柄だと思います。それを並外れた生きざまからティムが得ていくことで訴えてきました。生きることの意味、愛なくして人は生きていくことができないことを教えてくれる1冊です。

ミッドナイト・エクスプレス (沢木耕太郎ノンフィクション8)

[ 単行本 ]
ミッドナイト・エクスプレス (沢木耕太郎ノンフィクション8)

・沢木 耕太郎
【文藝春秋】
発売日: 2004-09-25
参考価格: 3,465 円(税込)
販売価格: 3,465 円(税込)
 Amazonポイント: 34 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 2,250円〜
ミッドナイト・エクスプレス (沢木耕太郎ノンフィクション8) ※一部大型商品を除く
沢木 耕太郎
カスタマー平均評価:  4.5
心揺さぶられる旅路に感動
私がヨーロッパをバス旅行したのは、沢木青年の旅から30年近く後ですが、それでも、旅する者・地元の旅人に対する反応などは、時代に関係なく、普遍的なものなんだと感じました。私自身、自分の旅を思い起こし、「もう一度旅に出ようか」と思わせてくれました。 東南アジア、特にマカオでのカジノに対する熱狂ぶりは読んでいて楽しく、ギャンブルに揺れる人々の心の変化を実に見事に表現していました。 ストーリーとしては、香港からマレーシア、シンガポールとたどり、そこからインドを抜けるところまでは、心理描写も細かく、ちょっとしたできごともありありとイメージできるように表現していましたが、欧州に入ってからは、沢木氏自身の旅に対する慣れもあってか、なんとなく、トーンダウンしてきた感が否めませんでした。 それでも、「長く何の目的もなく、ブラブラとユーラシア大陸を横断する」という、およそ現実世界からかけ離れたことを疑似体験できるこの小説は、ストレスに満ちた生活をしている人にとっては、とても楽しい1冊になることでしょう。 私は、前の会社を退職し、次の会社に転職するちょうどその谷間に読みました。自分の人生を見つめなおす意味でも、心に残る作品となりました。
僕の場合は最初にドラマを見ました。
僕は今20代前半ですが、昔見た深夜特急をDVDで購入したまに見ています。 旅そのものも好きですが、このようなドキュメンタリー形式のDVDが大好きです。 何回もDVDを見た後はじめて本作をみたのですが、 やはりいくらかドラマとはずれているようですね。 ドラマと原作がずれていることは逆に面白くもあります。 ただやはりDVDのほうがくさい部分(汚い部分)にはふたをした形になっている と思いました。原作のほうが旅の厳しさが伝わってきますね。 この本は分厚くて一気に読めていいのですが、少し不便なので本は星4つ。 内容は文句なしの星5つです。
なぜ旅に出るのだろう
20代のころ誰もがやりたいけど、勇気がなかったり時間が無くてできないことがある。わずかのお金と必要最小限のバッグを担いで日本を飛び出し、長い時間をかけて旅をすることだ。著者は就職という大切なものを捨てて旅を選んだ。東アジアから東南アジア、インド、中近東、そしてトルコから欧州へ渡った。その軌跡を一気に読み通す。

まるで自分が旅をしたように楽しめる。言葉が通じなくても分かり合えること。未知のものに触れる喜び。異国でこそ自分の感性を信じ、勇気を持って行動しなくてはならないこと。そして後悔しないこと。旅は多くのものを得るし学ぶ。しかし著者はそれでも旅の終盤に言う。「わかっていることは、わからないということだけ」。そう、だからまた旅に出たくなる。

旅が終わりに近づき、著者とともに一抹の寂しさと不安を感ずることになる。この一冊を切り上げ、また日常生活へ戻らねばならないのだ。そしてふと、自分の20代のころを振り返る読者もいるかもしれない。
宝物のひとつ
沢木さんの深夜特急という本にもう少しだけ早く出会えれば、ほんの少し違った人生になったかもしれない。それくらい影響を受けました。

若い頃 エンジニアとして海外を飛び廻っていましたが、いつも時間というものにとらわれていて、普通に旅をする場合もいつも時間や日程にとらわれていたが、この本の前進である深夜特急を読んで”そうか 居たいだけいればよかったのか”と気がつきました。

現実世界の中で、旅から帰った後の事ばかり考えて時間にとらわれていた自分に 目から鱗が落ちる気がした。

それがきっかけで沢木作品を読むようになった。今回は、深夜特急ノートも目当てのひとつでした。 若い人にお勧めの本です。文句なしの5つ★。
読んだ時期が悪すぎた?
沢木作品の中で、エッセーや小説などを除く、いわゆる「ルポルタージュ」ものの中で、私が唯一読むのを途中で断念してしまった作品、それがこの「深夜特急」なのだ。

だいぶ昔になるが、私が大学卒業を目の前にした時期に購入したのが「深夜特急」(単行本)。(六冊のうちとりあえず二冊買った。)それまでも「テロルの決算」との出会いをきっかけに沢木作品はほとんど読破し、私も多大なる影響を受けた。また、この「深夜特急」シリーズは、沢木作品を読んだことのない人でも「沢木耕太郎」の名前を口にすると「ああ、深夜特急の人?」と返してくるほど有名で、かつ、実際にこのシリーズを読んで触発され、「貧乏旅行一人旅」に出た若者たちも多いと聞く。

しかし、私はその「貧乏旅行一人旅」から帰って来た直後にこの本を購入したのだった。沢木氏の「ユーラシア大陸横断」にはとてもかなわない「ヨーロッパ一ヶ月の旅」だったが、バックパッカーとしてヨーロッパ諸国のユースホステルを中心にひとりで回った。

そして、この本のページを繰り出した。一冊目は何とか読み終えたが、二冊目の途中で断念してしまった。別の時期に読んだら印象も違ったのかもしれないが、やはり「自分自身が実際体験した感動」と比べると、「(正直)つまらなかった」のだ。そして今もこの「ミッドナイト・エクスプレス」を購入することなしに、古い「深夜特急」二冊が本棚に眠っている。


セックスボランティア (新潮文庫)

[ 文庫 ]
セックスボランティア (新潮文庫)

・河合 香織
【新潮社】
発売日: 2006-10
参考価格: 460 円(税込)
販売価格: 460 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
セックスボランティア (新潮文庫)
河合 香織
カスタマー平均評価:  4
最初は衝撃の事実
冒頭から赤裸々な記述からはじまりどの章においても淡々とした文章でまとめられているが、姓名の紹介からはじまる衝撃的な事実の羅列は、プライバシーや個人についての冒涜の危険さえ感じたが、最後には仮名であることが記載さえており安心した。全体がルポタージュ形式になっておりその内容は男性週刊誌や婦人誌に連載されたものの再編集と追加になっているのでフィードバックを反映しつつ一般読者の興味をそそるような内容に見えてしまうのはいた仕方ないことなのかも知れない。それにもかかわらず後半で理由もわかるのだが、このような作品を結婚前の若き乙女が執筆し自分の顔写真まで記載し発行するのには意義があったと思いました。事実ベストセラーになり広く知らしめした内容は、わが国の過去の過ちであったり、若い 障害者の純粋で素朴な性欲だったり反面命がけの性行為であったり障害者自身が受ける憐れみや無責任な援助が原因の精神的苦痛もしくは実際障害者とともに生活している人の性に対する肉声などとても貴重で大切な内容でした。そして気づいたことが想定内だったり衝撃の予想外であったりします、もちろんこの本でも統一した答えなど提示していないですし明確な答えなどでにくいテーマですが、読んでよかったと思っています
優等生のレポート
受験バブル時代に神戸市外大の入試を突破した才媛が、障害者の性に踏み込んだところや、タイトルだけ見て、興味本位で本を読んでみた人も多数いるのではないでしょうか。 本当に真面目な人なのだと思いますが、物足りなさを感じます。 ベストセラーになったにも関わらず、結局ムーブメントも起きなかったのもそのせいでしょう。 何か事情があって書けなかった部分を割愛したからではなく、これだけの力量だからこれだけしかかけなかった感は否めません。 取材の機会には恵まれていたようなのでその点残念に感じました。
「障害者の性の介助」というテーマを通して、社会への問題提起をなす貴重な一冊
 医療・教育・福祉などの専門職でもなく、障害を抱えている当事者でもない著者が挑んだ「障害者の性の介助」に関するノンフィクションです。『週刊朝日』に連載された「週刊ノンフィクション劇場」をベースに更なる取材を重ねて、加筆後、単行本化されました。  ボランティアとして障害者とセックスをする女性、障害者専門の風俗店、身障者への出張を行うホストクラブ、知的障害者のカップルへのセックスの指導、福祉施設の介護者によるマスターベーションの介助など、これまで知り得なかった障害者を取り巻く性の現実が、障害を抱えているカップルや当事者への取材を通して明らかにされています。  私の娘は<点頭てんかん>という重い病を抱えて生まれてきました。「歩くこともしゃべることもままならないでしょう。」と告げられましたが、23歳になる娘は、知的な障害を抱えていても、演劇や水泳を続けながら、毎日元気に福祉作業所に通っています。  時おり、母親の私より充実した人生ではないかと思うことがありますが、性の問題になると娘がどのように感じているのか測り知れません。幼く無邪気なだけに、どのように感じているのだろうかと親のなす術もなく案じているばかりです。そんな現実を抱えているだけに、身につまされるような思いを味わいながら読み終えました。    「障害者だってやっぱり、恋愛したい。性欲もある。」という現実を当事者の生の声を通して知らされ、あまりの生々しい感情とそれに対する社会の風当たりの厳しさに、胸がつかえるような思いを抱きました。  この本を単行本化するにあたって作者が削ったであろう原稿の量を思います。ここに書かれていることは、その氷山の一角かもしれません。障害を抱えている娘の性というよりも、自分自身が日常生活レベルで無意識の領域に封じ込めている「性」に関して考えさせられました。そして、生は性という当たり前のことを再認識させられました。  この本を3つの点で評価したいと思います。  これまで表立って取り上げられたことのない「障害者の性の介助」というテーマに果敢に挑んでいる点、「性の介助」というテーマで、障害者の性の問題に切り込み、当事者でない一般の人々に分かりやすく訴えかけている点、そして、当事者への取材を重ね、障害者への性行為補助金制度を取り上げ、実際にオランダまで取材の足を運んでいるという点です。    評価すると同時に、この本は、障害者の性に対する問題提起に過ぎないということも感じました。性の問題は個人差もありますし、すっきりと解消するような解決策がないという側面を孕んでいます。単にセンセーショナルな問題提起の本として終わらないためにも、著者に更なる取材とテーマへの深い洞察を望みたいと思います。    取材を経て書かれた文章の行間に著者の心の置き所のあいまいさを感じてしまいました。著者に対して性体験の告白を望んでいる訳ではありません。性をテーマとする時、やはり自分がどんな性意識を抱えているのかという心の位置が定まっていないと問題に対する切り口が浅くなります。この本の物足りなさは、その点にあるのではないでしょうか。  人間が生物である限り、障害という問題は避けて通れないものではないでしょうか。傍観者的な立場に留まらず、自分自身の問題として「障害」や「性」について、著者である河合香織さんにも、この本の多くの読者の方々にも考えていただきたいと感じました。障害者の置かれている性の現状から、今後の社会のあり方を問うという方向までテーマを深化させてゆくことが次作への著者の課題ではないでしょうか。  障害者の性の介助を通して社会への問題提起をなす貴重な一冊としてお勧めします。  
社会が覆い隠していることに目を向けさせる
重度の身体障害者のセックス事情を取材したルポタージュ。変なセンチメンタリズムに訴えようとせず、取材内容と著者の素朴な感想を淡々とまとめた好感の持てる本である。命綱である酸素ボンベを一時的に外してソープランドに行く老人、ボランティアとしてセックスをする主婦、高福祉社会でのセックス補助事情、セックスのために積極的な活動に出る障害者、障害者専門のデリヘル、一歩間違えば過失致死罪に問われかねないリスクを犯して障害者の望みに応える介護関係者。頭の柔らかさや知的な誠実さを持ち合わせた人の大部分にとっては、非常に勉強になる刺激的な本といえるだろう。社会が覆い隠していることに目を向けさせるという面で素晴らしい内容である。 ただし、ルポタージュなので、政策案や学術調査のようなものを期待すると物足りない。著者に特別深い見識があるわけではなくって、調査に値する内容を実際に調査して脚色せずに伝えるというジャーナリストとしての尊敬に値する態度だけを頼りにして書かれた本である。また、題材からして、障害者や売春婦を軽蔑することを自尊心の拠り所にしているタイプの人にとっては我慢ならない内容だろう。
性の不自由に向き合って
「障害者の性」というある種のタブーに切り込んだという意味で多くの衝撃を与えてくれる本書は、しかしそうした衝撃に尽くされぬ内容を孕んでいるように思う。 読み進めれば進めるほど、いわゆる「障害者」ならぬ人をも含んだ「性」の問題そのものが、焦点を結んでくる。ここに登場する誰もが、「これでいいんだ」と安心できるような答えを手に入れてはいない。そして誰もが、一地点に留まることを許されず、性の彷徨を重ねている。 問いは、本書に登場する著者や障害者、そうした人々を取り巻く人々だけでなく、読み手にも開かれている。どうにももどかしく、かといって諦め捨て去ってしまうわけにもいかぬ「性の不自由」に向き合って、私たちはどのように生きていけばいいのだろうか。 お手軽に安心できるような簡単な答えはない。だが、それでも向き合うしかない問いである。

死刑囚ピーウィーの告白―猟奇殺人犯が語る究極の真実 (扶桑社ノンフィクション)

[ 文庫 ]
死刑囚ピーウィーの告白―猟奇殺人犯が語る究極の真実 (扶桑社ノンフィクション)

・ドナルド ギャスキンズ ・ウィルトン アール
【扶桑社】
発売日: 1997-06
参考価格: 620 円(税込)
販売価格:
中古価格: 4,941円〜
死刑囚ピーウィーの告白―猟奇殺人犯が語る究極の真実 (扶桑社ノンフィクション)
ドナルド ギャスキンズ
ウィルトン アール
Donald Gaskins
Wilton Earle
カスタマー平均評価:  4
残さなくてはならない黒の記録
 こんな本が被災地(「被災地」と表現するに値する)にも関わらず、出版されたことが驚きですらある。それほど残虐な内容。本書は、猟奇殺人者史上においても「最悪」のグループに分類され続けることが確実な男・・・  ドナルド・ギャスキンズの独白をテープから起こしたという、看板に偽りなしの「死刑囚ピーウィーの告白」である。快楽殺人者に関する書籍は多いが、本書のように、最初から最後までただひたすら本人の独白を文章に起こし、そのまま出版したものは、これまで存在しておらず、その意味で貴重な記録である。(そして出版されたことが驚きである。)  ギャスキンズによる惨たらしい快楽殺人―レイプと拷問による惨殺―の被害者は100人を越えており、中には(「その被害者」の中には)赤ん坊というべき2歳の幼女も含まれている。  ギャスキンズは、司法取引によってのらりくらりと死刑を逃れ続けていたが、信じがたいことに、刑務所内で、自らも獄中でありながら、別の独房にいる死刑囚を爆弾で殺すという離れ業をやってのけた。それでもまだ司法取引で命をつなぐ可能性を見出していたようだが、この最後の殺人が想定以上に重く扱われ、死刑から逃げられないことを悟ったとき、この男は全てを告白した。  その内容は、自分の人生がどういったものだったか、子供の頃から最後の獄中生活までをカバーしている。さらには、警察当局が気付いていなかった冤罪、つまり自分が犯人だった事件の真相を告白し、刑務所内に爆弾やヘロインを容易に持ち込めるということを暴露したかと思えば、起訴されていない殺人と死体の場所を告白する。  特に冤罪の件はその後どうなったのか興味深い。当時報道されたときは、「少女の死体についていた大量の小さい火傷は、タバコを押し付けた痕である」とされていたらしいが、ギャスキンズは「犯人しか知らない情報」を語る―あの火傷の痕は硫酸を一適づつ垂らした火傷だから、もう一度調べなおせ、と。    そして、酸鼻を極めた快楽殺人の詳細な描写も少なくない。正直にいうが、私は読みながら、活字にも関わらず目をそむける箇所すらあった。  そういうわけで、皆にお勧めする本ではない。  しかし、だからといってこの男の独白は、人類の記憶から消去するべき記録だとも思わない。たしかに、同じ人間というよりも、何か別の存在のようにすら感じることも事実であるし、忘れるべき異端とすることも可能かもしれない。  この明晰な頭脳と強靭な精神に恵まれた最悪の小男は、一条の光すら差し込まない漆黒の闇である。  しかし、その漆黒もまた、段階的なグレーを経て白と繋がるように、我々人類の極端に属する存在でもあるのだ。あまりにも凄惨だが、いや、だからこそ、人類の負の遺産として残しておかなくてはならない種類の記録なのではないか、私はそう思う。そして、ただ胸が痛む。
殺しの理由
テレビでみて前から興味があったので買ってみましたが、 中盤までは悪ガキ少年の悪事の半生のような感じで それなりに読めるのですが、途中でヒッチハイカーの女性を乗せて その女性をレイプしたいがために、またギャスキンズは体が小さいことから 幼少期から皆に馬鹿にされ、感化院でもその体格からリンチなどを 受け続けたためか、反社会性人格になっていて、レイプしたついでに 殺してしまう。それもナイフで体を少しずつ切り刻んで、 それは目を背けたくなるほどです。命だけは助けてやるなどと 言っておきながらナイフで体を切り刻んで、ロープでぐるぐる巻きにして 川に沈める…余りにも惨すぎます。それでその殺人をきっかけに、 今まで自分が受けてきた仕返しかなんなのか、異常な性的興奮もあいまって、 体が小さい癖に人並外れた度胸を持っていたためか、 主にヒッチハイカーの女性を狙って、女性の体を切り刻んで 苦しめることに異常な興奮を覚え、何の罪もない、初対面の女性を殺しまくる。 その殺しの詳細は目を背けたくなるほどのこともしばしばです。 ただそれらがギャスキンズの反社会性人格による、恨みによるものか なんなのかはどうしてそういうことをしたのかの理由が 詳しく書かれていない(省かれている)為いまいち分りません。 実際理由なんて殆どなかったのかもしれませんが、 そこがこの本の残念なところです。 なので理由が分らないので気持ちの悪さ(後味の悪さ)ばかりが残る。 この手の本を読むにはそれなりの覚悟が必要かと思います。
自尊感情
 他人が自分をどう評価するかでは無い、自分自身が己をどう評価しているかを定義する言葉である。  連続殺人鬼、それも知能の高い者の多くはその才能にも関わらず「達成率」が低い。稀に会社を興し、或いは株取引で大金を得る者も居るが、彼等は例外なく「他者を踏みにじる」事でしか、真に自分のエゴを満たす事が出来無いでいる。  これはそうした自尊心が高く支配欲の強い一人の男が、自己達成を試みた物語である。本人と被害者にとって不幸な事に、ドナルド=ギャスキンズは脳の疾患と生まれ育ちのせいで、食事をするように他者の陵辱を必要とした。  FBI心理捜査官など、外部からそうしたシリアルキラーに迫った著作は数多いが、犯罪者の内面からその真実に迫った異色の、そして貴重な一作である。
比肩する類書は無い、驚くべき本
 数百人の人間を殺した猟奇殺人者「ドナルド・ギャスキンズ」に 関する本ですが、この本の特徴はなんといっても著者に本人が含ま れていることです。  通常の犯罪に関する本は、客観的な事実(事件の背景・捜査結果 等)が主であり、その補足として犯罪者本人の発言が取り上げられ ているものがほとんどです。  ところが本書では、通常著者となる人間はインタビュアーとその 内容をまとめる立場に徹し、一貫して、犯罪者の彼(ギャスキンズ) から見た真実(事件の内容・原因等)が詳細に淡々と語られて行きま す。  本書を読まれた方は、まるで友人の生い立ちでも聞いているよう な錯覚すら覚えるでしょう(語られる内容は恐るべきものですが)。  犯罪に関する本で、敢えてここまで犯罪者の主観に徹した本とい うのは寡聞にして知りません。犯罪関連の本に興味を持っている方 は一読されることを強くおすすめします。
「怪物」っていったい何なのか・・。
僕は殺人の形態は別として、「殺人に至る可能性」や
「サディスティックな嗜好」は程度の差こそあれ、
日常の心理の延長にあるものだと思う。
つまり、決って他人事ではない、と考えている。
しかし、本書に描かれる当事者の発言が、
「完全に本音」であるならば、我々との「断絶」
は恐るべき距離をもっていると思わざるを得ない。

幼い子女へ性的な拷問の動揺もなく語る。
その描写は陳腐な表現だが、悲惨の極みだ・・。
僕は溢れてくる怒りを押さえられなかった。
しかし、しかしだ。
淡々としかも誇らしげに語るこの当事者の発言の背後に、
『なぜ人は快楽のために人を犯し、殺すのか』
の理由が大きく横たわっていると思う。

尊大に『自分は神と同等だ』と悦に至らせるまでの、
荒んだ人生と壊れてしまった精神。
おそらく、『人格障害』を『鬼畜の怪物』に
してしまう責任も、決して他人事ではない。
最後に、当事者の犠牲者となった方々へ深い追を・・。


体験告白・性の秘話 5〔サンスポ・性ノンフィクション大賞〕 (河出i文庫 )

[ 文庫 ]
体験告白・性の秘話 5〔サンスポ・性ノンフィクション大賞〕 (河出i文庫 )

【河出書房新社】
発売日: 2008-12-04
参考価格: 609 円(税込)
販売価格: 609 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 110円〜
体験告白・性の秘話 5〔サンスポ・性ノンフィクション大賞〕 (河出i文庫 )
 
カスタマー平均評価:   0

日本タブー事件史3 (別冊宝島 1525 ノンフィクション)

[ 単行本 ]
日本タブー事件史3 (別冊宝島 1525 ノンフィクション)

【宝島社】
発売日: 2008-05-19
参考価格: 680 円(税込)
販売価格: 680 円(税込)
 Amazonポイント: 6 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 127円〜
日本タブー事件史3 (別冊宝島 1525 ノンフィクション)
 
カスタマー平均評価:   0

新潟少女監禁事件 密室の3364日 (朝日文庫)

[ 文庫 ]
新潟少女監禁事件 密室の3364日 (朝日文庫)

・松田 美智子
【朝日新聞出版】
発売日: 2009-02-06
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 500円〜
新潟少女監禁事件 密室の3364日 (朝日文庫)
松田 美智子
カスタマー平均評価:  3
怖ろしい事件でしたね。
別途「事件の真相はこれだ」と言う本も在るみたいだが、松田さんの本作に全幅の信頼を持って読んだ。ハッキリ言って訳の判らない「放蕩息子」の戯言としか言いようの無い事件だ。母親の管理責任も同等の罪の深さがある。 潔癖主義のクセに、或る部分不潔極まりない「堕落」が随所に散在するいい加減なぐうたら人間と言える。犠牲になった少女(今となっては一人前の大人だが)の約10年間を束縛した罪を「精神的な病気」は凌駕することは出来ない。只、この女性が強姦殺害とならなかった点がせめてもの救いだったと思う。 発見時、19歳の若さだから今からの人生を大事に人一倍有意義に生きて行ってほしいと願って止みません。 昨日21.5.21から裁判員制度がスタートしたが、宮崎勤事件始め、かかる「常識では判断不可能」な事件への関与は非常に先行き不安を掻き立てられる。
傍聴記
傍聴するには週刊誌と契約をして、100人のアルバイトを頼んでもらって、コンピュータの抽選に当たり、速記を学ばなくても出来る限りの速記すればよい。そんな感じでこのような本が描けるのだなと分かりました。被害者不在の法廷では、加害者からの真実しか見えないが、それが十分に残酷であったため、被害者保護のためなのか、検事はそれ以上に攻めてこないことが不思議であった。たとえ犯罪が引き出されても、法律の解釈上併合罪の求刑15年以上の罪が問えないからなのか?ところで法曹界とあまり縁のない会社員としては、地裁判決が控訴審で逆転されるも、最高裁に上告され、高裁判決が破棄されるという法曹界のノンフィクションが一番興味深かった。
ジャンル分けすると何に区分されるのか
本書を「綿密な取材を重ね事実を客観的に述べる」ようなルポルタージュだと思って読みましたが、そうではありませんでした。もちろん取材はされているようですが、随所に、それも頻繁に、著者の意見や批判が織り交ぜられています。当然、物を書くうえで自分の意見があるのは当たり前で、それを述べることは悪ではありませんが、ルポルタージュにおいてここまで自己主張されると読者を限定するのではないでしょうか。ただ、出版社の色もあるのでしょうね。著者と意見が合う方ならこれ以上に共感できるルポはないと思いますが、少なくとも中立の立場を好む方には、本書は向かないと思います。
泣いて。。。泣いて。。。
新潟に住んでいるので、このニュースを聞いたときには、ものすごい衝撃を受けたのを覚えています。 そして疑問がたくさんでした。 親の同居している家に9年もの間少女を監禁し続ける事ができたのか? なぜ、少女は逃げなかったのか?などいろいろと。。。 読んでみて解りました。 私にはちょうど9歳の娘がいます。 この少女が連れ去られた年頃です。 そんな事もあり、まるで自分の事の様に読んでいてつらくなりました。 特に少女が幼いのに命だけは守ろうと考えていたこと、その為に精神的、肉体的な苦痛に耐える様子などは想像するに つらく涙が止まらず、泣いて泣いて具合が悪くなる程でした。 四角い窓枠から見える空しか見た事なかったから。。。 と言う言葉は心に響きました。人間にとって自由を奪われる事はどんなにつらい事でしょう。 監禁生活の中でも、感受性が豊かなところが失われなかった事は救いのように感じました。 必ず、彼女には自由に外に出かけ、人と話して、仕事をし、可能ならば結婚や出産など幸せになってもらいたいと思いました。 また、日本の法に歯痒さを感じました。

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 更新日 2009年7月8日(水)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク