住宅金融公庫の廃止によって、民間金融機関の住宅ローンが活気を帯びているわけですが(銀行の唯一の優良収益源〜バルクで考えれば個人向けが一番貸し倒れが少ない〜)、利用の際の「第一抵当権」や「パッケージローン」などローンの基本が説明されています。
「頭金0でも購入可能」はアリ地獄への淵となる可能性がありますから、やめましょう。賃貸の方が結果オーライです。本書は民間住宅ローン商品を具体的に比較してあり便利です。金利や諸条件はローン実施前に再調査するとして、マイホーム購入を検討している人は一度目を通して事前勉強に良い本です。(でも3年以上たったら役にたないな…)
とありますが、一体これはいつの話なのでしょうか。
ベーシックという割には、登記簿のサンプルを載せるなど実用的な内容も目指しているようで、体系的に土地取引などの概念を俯瞰するには不向きです。 利用してこそ売買・賃貸借契約や登記などといった基本的な知識から、最近の不動産をめぐる状況までを易しく解説してくれている。不動産業に携わる人以外に不動産を手に入れるという場面に出くわすことはそうそうないことである。加えてバブルの崩壊を経験したことにより不動産・不動産投資から足が遠のいてしまった人や企業は多いだろう。ところが最近、外資系企業を始めとして証券化による不動産の流動化などによりマーケットと不動産の新しい関係がクローズアップされている。収益還元法を取り入れた鑑定評価など、「所有」から「利用」へと考え方が大きく変化した不動産に再注目。
ではなぜ新聞、経済誌はあやまった情報を流し続けるのか〜〜。本書の指摘、「新聞にとって不動産業界は大クライアントであって本当のことが書けない」は、情報を見る目の選ぶ目の大切さをあらためて教えてくれた。〜 地価の二極化。不動産ジャーナリストや不動産鑑定業界関係者らの鼎談本。ショッキングなタイトルですが、「日本の土地全部が半値」と言ってるのではなく、ミニバブルにわく都心の土地と郊外や地方都市の地価の間で二極化が鮮明になっていく、という論旨です。都心の地価形成のメカニズムとして、「需給」と「インフラ整備」の2点をあげて解説している切り口には納得。六本木や汐留エリアの地価上昇は再開発によるインフラ整備によるものであり、これらをひっくるめて地価底打ちとマスコミが煽るのは如何なものかと警鐘を鳴らす。需給好転による地価上昇は銀座や表参道など局地的なもの、と。マンション市場もまだまだ活況ですが、こちらもお定まりのパターンで「所有より利用」、買うことのリスクが目一杯強調されています。マクロ的には団塊ジュニアの持ち家志向に下支えされ暫くは住宅市況は堅調と個人的に思っていますが本書が言うように「二極化」は確実に進展するでしょうから選択眼は重要と思います。色々な見方のうちの一つ、と思って読めばよいと思います。